AIは何でもできる。ではデザイナーは何をするのか
数年前まで、デザインの仕事には膨大な手作業があった。素材を一つひとつ起こし、Webデザインを整え、それを動かすための軽いコーディングまで、人の手が要った。 今はその多くをAIが担う。画像も動画も生成できる。Claudeのようなツールのデザインシステムを使えば、UIさえ立ち上がる。正直に言えば、「作る」という工程の大半は、もう人間が引き受ける必要がなくなりつつある。 AIは、なんでもできる。 ——では、人間には何が残るのか。 それでも残る、たった一つの問い AIに「どう作るか」を聞けば、無限に答えが返ってくる。配色も、構図も、コードも、いくらでも。 けれど、AIは「何をしたいか」を持っていない。 なぜこれを作るのか。何のために、誰に向けて、自分はどんな世界を見たいのか。その根源の問いに、AIは答えを差し出すことはできても、それを欲することはできない。欲望がないからだ。デザインの本体が「どう作るか」ではなく「何を作りたいか」にあるのだとしたら、AIがどれだけ進化しても、その中心は空席のまま残る。座れるのは人間だけだ。