身体の中まで、デジタル化するのか
飲み込めるセンサーから考える、身体とデータの境界 自分の身体なのに、その中で何が起きているのか、私たちは意外と知らない。 お腹が痛い。 なんとなく調子が悪い。 食事をしたあと、身体が重く感じる。 そうした変化を感じることはできても、身体の内部で何が起きているのかを正確に知ることは難しい。 病院へ行けば、検査によって身体の状態を調べられる。しかし、日常生活の中で、身体の内部を継続的に観察することは簡単ではない。 もし、小さな錠剤を飲むだけで、身体の中の温度や酸性度などを記録できるとしたら。 そんな技術の実現に向けた研究が進んでいる。 これまで身体の外側から調べていた情報を、身体の内側から取得する。 それは医療技術の進歩であると同時に、私たちと自分自身の身体との関係を、少し変えるものなのかもしれない。 身体の中で、時間を刻む小さな回路 2026年10月8日、京都大学と大塚製薬の共同研究グループが、飲み込んで体内を計測する「デジタル錠剤」に向けた、新しい半導体回路の開発を発表した。 今回開発されたのは、極めて小さな電力で動くタイマー回路だ。 デジタル錠剤で身体の