社会・経済

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人手不足なのに、仕事が見つからないのはなぜか
社会・経済

人手不足なのに、仕事が見つからないのはなぜか

「人手不足が深刻化している」 そんなニュースを目にする機会が増えた。 人材を採用できない企業。従業員が不足する店舗。担い手の確保が難しくなっている仕事。 一方で、仕事を探していても、なかなか採用されない人もいる。 希望する条件に合う求人がない。経験が足りないと言われる。応募しても選考を通過できない。 人が足りないのであれば、働きたい人には仕事が見つかりそうなものだ。 しかし、現実はそれほど単純ではない。 企業は人を必要としている。それでも、採用に至らない。 働きたい人がいる。それでも、仕事に就けない。 一見すると矛盾しているようだが、この二つは同じ社会の中で起こり得る。 人手不足とは、本当に人の数だけの問題なのだろうか。 人手不足の社会で、何が起きているのか 2026年10月14日、経済協力開発機構(OECD)が『Mapping Skill Shortages in OECD Countries』という報告書を公表した。 OECDに加盟する国々を中心とした38か国の労働市場について、どの職業で人材が不足し、どのような技能が求められているのかを分析したものだ。

KOUKI TOMIOKA KOUKI TOMIOKA
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「直すこと」を、個人の努力にしない
社会・経済

「直すこと」を、個人の努力にしない

お気に入りの靴の底が、少し剥がれてしまった。 まだ履けるし、見た目も気に入っている。できれば、このまま使い続けたい。 けれど、修理しようと思うと、意外と分からないことが多い。 どこへ持っていけばいいのか。いくらかかるのか。何日くらい預けることになるのか。そもそも、修理できるものなのか。 調べているうちに、新しい靴を買った方が簡単なのではないかと思い始める。 インターネットで注文すれば、価格もサイズも分かる。早ければ翌日には、新しいものが届く。 一方、修理は問い合わせてみなければ分からないことが多い。 物を大切にしたいという気持ちはある。それでも、新しく買うことを選んでしまう。 私たちは本当に、物を捨てたくて捨てているのだろうか。 新しく買うことは簡単になった 私たちの生活は、以前よりずっと便利になった。 欲しいものがあれば、スマートフォンで探せる。 価格を比較し、レビューを確認し、数回の操作で注文できる。 その裏側には、決済システムや物流網、倉庫、在庫管理など、多くの仕組みが存在している。 新しいものを買うという行為が簡単なのは、決して偶然ではない。 長

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働いてさえいれば、食えた
エッセイ

働いてさえいれば、食えた

日本人の"ゆるさ"を、環境から想像してみる 大学の日本史の講義で使うテキストを読んでいた。本郷和人さんの『日本史でたどるニッポン』。淡々とページをめくっていた手が、ある一節で止まった。日本人の性格の話だった。 本郷さんはこう論じている。私たちの住むこの島は、地政学的に外から攻め込まれることが少なかった。気候も、シベリアの寒さやインドの暑さのような極端さがなく、おおむね温暖だ。水源に恵まれ、農産物もよく育つ。つまり——働いてさえいれば、食えた。 食うために誰かと激しく奪い合う必要が薄かった、という話だ。 ここで一つ、言葉を置いておきたい。ある集団の性質を、その土地の気候や地形から説明しようとする見方を「環境決定論」と呼ぶ。人の気質は環境が作る、という考え方だ。本郷さんの語り口も、この系譜に近いところにある。恵まれた土地が、激しく争わない気質を育てたのではないか、と。 対比として持ち出されるのが、中国の科挙だ。試験一発で官僚の地位が決まる、苛烈な実力主義の制度。ここでは血筋より結果がものを言う。生き残るために、人は競争する。いっぽう日本では、地位が親から子へと受け継がれる世襲の文

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なぜ日本は電子投票が進まないのか
社会・経済

なぜ日本は電子投票が進まないのか

焼きソーセージで投票するオーストラリアと、世界の選挙のかたち 選挙の日、投票所のそばで誰かがバーベキューをしている。香ばしい煙のなかでソーセージを焼き、パンに挟んで売る。投票を済ませた人がそれを片手に立ち話をして、また誰かが列に並んでいく——。 これはオーストラリアの、ごくありふれた選挙の風景だ。「デモクラシー・ソーセージ」と呼ばれるこの習慣は、いまでは選挙の名物になっていて、地域の学校や団体にとっては一年で最大の募金イベントになることもある。投票は土曜日に行われ、雇い主は従業員に投票のための時間を与えることが求められる。選挙が、義務であると同時に、ちょっとしたお祭りでもある。 日本の投票所を思い浮かべてみると、その空気の違いに少し驚く。静かで、事務的で、紙に名前を書いて、折りたたんで、箱に入れる。同じ「一票を投じる」という行為が、国が変われば、ここまで表情を変える。 では、その投票の「やり方」そのものを、テクノロジーで変えていく動きはどうなっているのだろう。電子投票である。 そもそも「電子投票」とは何か ここで言葉を整理しておきたい。「電子投票」と聞いて多くの人が想像す

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